1−5:外張り断熱工法との違い

 現在、外張り断熱工法は本州を中心に広く普及している。
 外張り断熱工法は躯体外側に断熱材を設け、建物全体をすっぽりと覆うため工法としても単純で、断熱工事に不慣れな技術者でも簡単に施工できる。そして、熱橋が少ないというメリットが挙げられる。
 充填断熱では梁などが障害物となり、防湿層および気密層の施工に注意を必要とするが、外張り断熱の場合障害物となるものがないため防湿・気密施工が容易である。また、この工法の気密層は躯体外側にあるため、柱と柱の間は空洞となり、電気配線や配管を通しやすく、真壁の施工も容易である。

 しかし、この工法にはいくつかの問題点もある。たとえば、木造躯体と外壁材、屋根材の中間に断熱材をはさんで釘で止めるため、外壁の自重や屋根・壁への風圧によって外装材にゆるみが生じ、断熱材も徐々に緩んでしまうことや、未乾燥木材の使用により木がやせて、断熱材の施工箇所がガタガタにすいてしまうことである。これらは乾燥材を使うことや釘が緩まないようにすることで解決は可能である。この工法の一番大きい問題点としては、住宅の火災時に有毒ガスが出たり、延燃性が高いことが挙げられるが、これはいまだに解決できていない。これらの問題点と対策は1−7を参照されたい。
 一方、グラスウールによる充填断熱の一番のメリットはコストの安さである。外張り工法に使用する断熱材と同等の性能で比較した場合、半分の価格で済む。
また、グラスウールは不燃材料で耐火性能に優れている。
 なお、施工が難しいとされている充填断熱工法であるが、前述したボード気密工法により断熱・防湿・気密施工を簡単にすることができ、外張り断熱工法と同様のメリットが得られる。(詳細については3章を参照)